SIGMA 150-600㎜ Sportsを買った際、100-400㎜を下取りとして手放したわけだが、実際に150-600㎜を使ってみると、150-600㎜は100-400㎜の代わりにはならないと実感した。
まず大きい要素として、レンズ本体のサイズ、重量である。100-400㎜では、500㎜のペットボトルを一回り大きくした程度のサイズであり、Endurance Ext.という2気室タイプのカメラバッグでも収まるサイズである、携帯性も抜群ながら、400㎜までつかえるという代物であった。しかし、150-600㎜は巨大で、2Lペットボトル並みのサイズ感である。当然今まで使っていたカメラバッグには入らない。大きいカメラバッグを買えばいいのだろうが、結局その分荷物を入れるスペースが減り、電車移動で撮影などが難しくなった。車なしではきつい。また、重量もなかなかきつく、長時間の撮影は腕に来る。一脚を使えば何とかなるが、100-400㎜の軽さはとても魅力的に感じる。
そして、二つ目は焦点距離である。全体的に広角寄りとなっている100-400㎜だが、
広角端100㎜というのが便利であった。私が使っている標準ズームは24-105㎜ F4。望遠端が105㎜であり、この標準ズームとのつながりがよいのだ。150-600㎜では、105㎜から150㎜までの中望遠となる焦点距離が空白となる。これもまた地味に不便で、風景で望遠を使用する際、画角的にどうしても105~150㎜までの焦点距離が欲しい場合があるのだ。こういう場合、トリミングするしかなくなってきてしまう。わかっていたことだが、いざ使うと不便に感じてしまう。
だが、やはり600㎜まで使えるというのは大きなアドバンテージである。600㎜までくればもはや超望遠。モータースポーツでも飛行機でも、かなり活躍してくれる。ただ、100-400と150-600では、お互いに別の使い道のあるレンズであり、置き換えたり得ないものであると実際に使ってみて実感した。