多趣味人ブログ

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次世代電動ガン MP5A5レビュー

 ついに買ったものが届いてしまった。その紹介は後ほどやるとして、まずはその言い訳をしたい。現在、紛れもなく金が無い。一応現在手持ちのエアガンを売払うことで、コストをカバーする予定だが、そう期待するほど高くは売れない。しかし、それでも買う理由があった。

 まず、今手持ちのエアガンを紹介しよう。

 まずは、東京マルイ 89式小銃 ガスブローバック

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 言わずもしれた国産小銃のガスブローバックモデルで、89式好きにはたまらない一丁。本ブログでも購入を報告した。しかし、ガスブローバックなので、当然冬には使えないし、命中精度や飛距離と行ったものは二の次。当たる当たらないという話より、とりあえずロマンだよねといった具合。サバゲーで使うも、やっぱり遠距離は当たらない。また、重量の重さもあり、CQBでは敵にワンテンポ遅れをとり、撃ち負けることがしばしば。ようするに、イジっていて楽しいけどゲームで勝つにはいまいち役不足なのであった。

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 次はVFC Mk18 mod1の電動ガン。ダニエルディフェンス正規ライセンスのRIS2を搭載し、外装のクオリティは抜群。あのトレポンにも、このVFCのRIS2を組み込んだモデルが有るくらい、クオリティはすごい。私はこのメカボを自分でマイクロスイッチメカボに組み換えていた。しかし、これが良くない。マガジンとの相性もあるが、給弾が不安定であったり、命中精度はイマイチ悪いなど、戦力にはならないものとなってしまっていた。

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 そして東京マルイ スタンダード電動ガン 89式小銃。これは大学2年の頃に買ったもの。VSR-10並のインナーバレル長を持ち、命中精度は抜群。機械式3点バーストが使えるなど、マルイとしても新しい機構を持つなど、今なお人気のモデルである。しかし、写真でもわかるように、レシーバーの塗装が弱く、プレートキャリアのマガジンポーチに挿したマガジンとこすれることで塗装がすぐに剥げてしまう。挙句の果てには、弾速チェックシールを剥がすと塗装も剥がれるというものであった。また、動作自体も、今のレベルで見るともっさりであり、スイッチの摩耗もあるなど、主戦力としては使いたくはないという一丁であった。

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そしてVFC MP7A1。つい最近買ったやつだが、とにかくセミロックが多い。1ゲームで5,6回セミロックが発生するなど、もはや持病である。SNSでもこういったセミロックの症状は報告されており、サバゲーで使うにはいまいち信頼性が欠けるものである。

 こうしてみると、安定して、信頼できる長物がないのである。オールシーズン、安心確実に使える長物の調達が急務であったのだ。

  ここで何を買うか、という問題である。信頼できる性能、安定性、リアルさを考えると、真っ先に出るのはMOVEカスタムのSYSTEMA PTW、いわゆるトレポンであった。実銃用パーツが取り付けられ、精度も次世代並。剛性は抜群で、リアルさもカスタムレシーバーなどもあるが、所有欲は抜群。しかし、30万円以上は必要であり、すぐに買えるものではなく、納期も1年は待つ。そうなると、当分サバゲーができなくなるし、困ってしまう。

 そんなとき、東京マルイの次世代電動ガンのMP5A5が再販されるという情報が入った。発売日前は、「まあ、金ねえしなぁ。やめておくか。」と考えていたのだが、再販日直前にMP7A1でサバゲーに行った際、軽くて取り回しのいい銃でサバゲーをすることの楽しさに気づいた。そうなると、やっぱり次世代MP5A5が欲しくなってくる。意外にも、4万円台で買えるネット通販はほぼ売り切れていたが、アマゾンで定価で買えることが判明。この先いつ売り切れるかわからないし、一度在庫が切れたら再販におそらく半年はかかるだろうから、このタイミングしかないと考え、つい買ってしまった。

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 で、届いたのがこれ。黒色ベースに、ポツポツがある質感の外箱。相変わらずマルイの外箱は高級感があって大変よろしい。海外製なんかはただの段ボールむき出しだったり、メーカーロゴだけだったり、本当に梱包用という質感だが、マルイは外箱も含めて一つの製品というようなこだわりが見られる。

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 そして開梱。このとき、マジで鳥肌がたち、「おぉ~。」という声が思わず漏れた。なんだこの質感は…と。本体はベルクロで固定され、マガジンとサプレッサーのアダプターが付属している。マガジンは2本あるように見えるが、1本は紙製の飾り。ここに2本分スペースがあるのは正直謎。箱の上箱には説明書が収納されている。

 ベルクロを外して、銃本体を手に取ると、まず感じるのは重さ。なんというか、塊感。見た目はコンパクトながら、重い!実銃も金属の塊なので、結構重いのだが、次世代MP5A5も実銃と同じ3.1kgなので、本物と同じ重量感を味わえるのである。剛性感の高さもすごい。アッパーフレームは金属製で、ガチガチだし、ハンドガードにガタツキはない。ストックも、若干ガタつくのはあるが、スライドストックであるということを考えれば素晴らしい剛性。f:id:Nikon_sigma:20220123164534j:plain

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 とりあえず全体像。マウントレールをつけて、タスコのポイントリーダーというドットサイトを装着。あとはまだノーマルだ。

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次世代

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スタンダードMP5

 スライドストック自体はごく見慣れたものだが、これも素晴らしい作り。まず、動きがありえないくらいなめらか。ボールベアリングでも入ってるのか?ってくらいスルスル~っとスライドできるし、ガタつきはほとんどない。スタンダード電動ガンではありえない剛性感である。

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 ロアレシーバーは実銃同様に樹脂製。実銃の樹脂を砕いて、成分分析して再現しているとか。かなり高級感のある梨地仕上げで、リアリティは抜群である。スタンダードMP5A5では艶のある、余り高級感のあるとは言えない仕上げであったが、それとは大違いである。上が次世代、下がスタンダード。まずアッパーフレームの金属の質感が大違い。次世代は、ちゃんと金属製で、光沢感のある仕上げ。スタンダードはそこまでの質感はない。ロワーフレームの樹脂部分の仕上げにも大きな違いがある。

 そして、この部分での大きな違いに、セレクターがある。まず、動きについて、次世代はまるでガスブローバックかのような、カチッとした動きで、ちゃんと狙ったところで止まる。スタンダードでは、動きが軽く、まあ普通の電動ガンといったところ。そして、次世代は、3点バースト刻印がある。M-SYSTEMというFCUが搭載されているため、3点バーストが実現されているのだ。

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 レシーバーの細部にもこだわりが見られる。スライドストック収納部の末端の溶接の盛り上がりや、リアサイトの溶接痕もしっかり再現されているし、その質感もあたかもちゃんと金属を溶接したかのような仕上げである。

 次世代になって感動したのがグリップの薄さ。次世代MP5もEG1000という通常の電動ガン用のモーターがグリップに入っているのだが、ガスブローバックか?と思ってしまうほど薄い。

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次世代

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スタンダード

 この上の二枚の画像を見てほしい。上が次世代、下がスタンダードである。レシーバーとグリップ付近の形状に大きな差がある。次世代は、レシーバー部分とグリップに段差があり、レシーバー部分のほうが厚みがある形状をしており、また、そのままグリップの厚みに変化がなくグリップ末端まで来ている。スタンダードでは、レシーバーとグリップに段差があまりなく、むしろグリップが端に行くにつれて厚みがあるような方たちをしており、次世代とスタンダードでは明らかにグリップの厚みに大きな違いがある。

www.hyperdouraku.com

レビュー記事でハイパー道楽のレビュー記事を紹介するという禁断の手を使うが、ここにグリップの厚みを比較した項目がある。最厚部で次世代が約30mm、スタンダードが約32.5mm、PTWが約27.8mmという結果であり、スタンダードに比べて3mm近く薄く、PTWよりは2mm程度厚い形状らしい。さすがにPTWは専用の薄いモーターを使用しており、これには勝てないが、次世代も十分薄い。これだけ薄いだけで、握り心地は大きく変わってくる。次世代MP5A5を握った感触も、すごく薄い!という印象を受けた。これ本当にEG1000入ってるのか…?となるくらい。

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 コッキングレバーとエジェクションポートはしっかり連動する。発射すると、エジェクションポートが開閉するし、コッキングレバーを引くとエジェクションポートも開く。エジェクションポートがフルで開くのは次世代では初めてではないだろうか。エジェクションポートからHOPUPダイヤルをいじることができる。スタンダードでは、ハンドガード後部にHOPを調整するレバーがあったのだが、これが細かい調整ができず、いまいち精度が出ない代物であった。次世代MP5A5になり、他の次世代電動ガンと同じようなダイヤル式のチャンバーになり、細かい調整が可能になっている。

 そして、次世代MP5A5で最大のギミックは、HKスラップである。スタンダード電動ガンでもコッキングレバーは引けたのだが、銃の動作に影響は一切ないし、ここの剛性が低いため、HKスラップをするとコッキングレバーが折れて吹き飛ぶという事例が発生するものであった。たぶんスタンダードMP5を持っていた人は一度は経験したことがあるのではないだろうか。次世代MP5は、M-SYSTEMによって、コッキングレバーの動作も電子的に連動しており、弾切れすると動作がストップし、新しいマガジンを入れて、コッキングレバーを引かないと弾が発射されない仕様。そのため、撃ち切ったら、コッキングレバーを後端にひっかけ、新しいマガジンを挿したらコッキングレバーを下に叩いて戻すというHKスラップを行う。コッキングレバーがHKスラップをしても吹き飛ばないように強度が保たれており、MP5で遊びたい人も満足できる代物となっている。

 中身の話をすると、次世代MP5A5はM-SYSTEMという電子トリガーが搭載されている。ギアの位置などを磁力で検知し、常に同じ位置でギアが止まるように設計されている。また、レスポンスも素晴らしく、セミロックもない。もちろん次世代電動ガンなのでリコイルもある。このリコイルが思っていたより大きく、フルオートで撃つと大きく狙いがブレる。しかもけっこう動作が機敏なのでまじでいい。 

 FET搭載なのでスイッチ焼けがない。M-SYSTEMには、FETの状態も監視しており、光熱でFETが故障した際には、これを検知し、暴発を防ぐ設計。また、バッテリーの電圧も検知しているため、電圧が下がると発射ができなくなる。賢い、賢すぎる。

 またサバゲーには投入していないが、初速は0.2gで90m/s弱で安定。ファーストロットでは、寒いと初速が大きく低下し、次第に給弾不良を引き起こすトラブルが多数報告されていたが、私はセカンドロッドで買ったので、寒いベランダに30分放置しても初速の低下は見られなかった。すばらしい。命中精度はすごくいいという評価なので、ゲームでの投入が楽しみだ。

 長々と感想を書いてきたが、マルイの本気を見た、というのが感想である。これまで、M4系の次世代電動ガンばかりで、もう見飽きたよ…という印象があり、VFCに心変わりしてしまっていた。しかし、次世代MP5A5はいたるところにこだわりが詰まっていおり、M-SYSTEMという新機軸が投入されているなど、これまでの東京マルイでは考えられない力の入れようである。究極のMP5A5電動ガンであるのはのみならず、究極の次世代電動ガンでもあるといえる。そのくらいの出来栄えなのだ。この次世代MP5のあとに発表された次世代電動ガンURG-I 11.5inchでは通常のスイッチ式のメカボとなったが、今後このM-SYSTEMがMP5A5専用にとどまるとは思えないし、マルイ純正リポバッテリーが発売されることから、M-SYSTEM搭載機種も今後増えていくだろう。この外観へのこだわりと、M-SYSTEMの作動性が詰まった電動ガンが、今後マルイから発売されることを心より期待している。

 

2022/1/30更新

 昨日サバゲーに投入してきました。

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 感想は最高の一言。よく当たり、よく飛び、よく動く。電動ガンに求められる理想の性能が詰まったような銃だった。30mまでは余裕。40mも、HOP UPによってやや山なり弾道から落下する弾道ではあるが、それでもマンターゲットの胸部くらいの範囲に収まる。

 以前持っていた銃では絶対当てられなかった距離、露出の相手を、次世代MP5ではヒットできたときはこの命中精度に驚かされた。こんなにも当たるのか。

 動作も電子トリガーで安定かつ機敏。射撃時にギアが同じ位置で止まるように制御されているため、セミロックも一切なし。3点バーストや、フルオートでの指切り射撃も極めて安定している。スイッチもマイクロスイッチなのでスイッチ焼けも少ない。

 欠点としては、電子トリガーのバッテリーの電圧監視だろうか。M-SYSTEMには、バッテリーの電圧を監視し、規定値を下回ったら動作が停止する仕組みである。ただ、もともとニッ水8.4Vが想定されているのか、リポバッテリーの7.4Vでは電圧監視がシビアめ。サバゲー開始前の朝、シューティングレンジでフルオートで4~5マガジンほど射撃したら、朝1ゲーム目に電圧不足を知らせる赤いLEDが点灯し、動作が停止してしまった。 

 これには、定期的にバッテリーを交換することで対処できる。だが、リポバッテリーを使う際は、電圧をちょいちょいチェックしておいたほうがいいかもしれない。ま、セミオートで撃つことの多いCQBや市街地戦ではそこまで気にすることもないだろうが。実際、それ以降都度バッテリーを変えたため、電圧低下で停止することはなかった。

 総じて最高の一言に尽きる銃である。文句のつけようのない銃である。マルイの生産数が需要に追いついていないため、セカンドロットもあっという間に売り切れてしまったため、入手性があまり良くないのが玉に瑕だが、次再販されたらぜひ買ってみてはいかがだろうか。