これを見てほしい。
SIGMAのカメラのうち、生産終了したモデルの一覧である。
この中に、dp2 Quattroとdp3 Quattroがあるじゃないか。
もはやFoveonはつくらないのだろうか。dp0 Quattroもディスコンという情報もあり、完全にfpシリーズにシフトしたようだ。
最近はSIGMAは、DNシリーズとなり、電子補正を活用したレンズ開発に注力している。無論、こちらの方が軽量コンパクトで画質を向上できるため、ミラーレスにはマッチするし、実際こういうコンセプトのほうが売れるのだろう。しかし、かつてのArtラインの、でかくても重くなっても、光学性能で画質を追い求めるという尖った姿勢が好きだったのだが、今やその勢いが衰えたように感じる。
fpシリーズも、ポケッタブルフルフレーム、ユニットを組み合わせて使うカメラ、動画と写真をシームレスに切り替えるというコンセプトは、当時唯一無二であり、カメラ界隈に大きな衝撃を与え、SONYもα7Cというコンパクトフルフレームを発売するにい至った。
しかし、fpはFoveonではなくベイヤーである。動画を撮影するとなると、ベイヤーが最適である。しかし、fpLで6000万画素のベイヤーとなったとき、Foveonの売りとしていた高解像度を、単にベイヤーで高画素化することで解決するという方法で落ち着いてしまったのかと、少々がっかりしてしまった。もちろん、悪いカメラではない。fpシリーズは従来のカメラにはない面白いコンセプトを持ち、店頭でデモ機をさわっただけでワクワクしてくるような、カメラとの向き合い方を変えてくれるようなカメラであるということは間違いない。