SIGMA dp3 Quattroを買う
Foveonは確保しないとね。
SIGMAの誇る変態センサーことFoveon X3センサー。詳しい仕組みは割愛しますが、このセンサーを搭載したカメラは既にディスコンで、中古市場に流通しているものを買うしかないのですが、かつて5万円程度で買えたdp Quattroシリーズも、今や新品価格を超える10万円以上で取引されています。しかし、当然中古機は年々劣化していくし、数も減っていく一方なわけで、今この瞬間が買うべきタイミングなのです。
11月29日、恵比寿で開催されたFoveon展という写真展を見に行ってきました。
Sigma Foveonセンサー搭載のデジタルカメラのみを使用して撮影された作品によるグループ展「Foveon展 in Tokyo『写すのは、愛だ。』」が、11/30(日)まで恵比寿の弘重ギャラリーにて開催中です。ぜひお立ち寄りください。 https://t.co/5YuTdIVsKA
— SIGMA Japan (@Sigma_Japan) 2025年11月28日
Foveonセンサー機で撮影された写真の写真展なのですが、やっぱFoveonっていいな~と思った次第。
帰り道、フジヤカメラを覗いてみると、そこそこ状態のいいdp3 Quattroと、sd Quattro、既に持っていますがdp0 Quattroが2台並んでいました。
dp0は既に持っているので、dp3を出してもらい、眺めていると、結構状態がいい。店員いわく、上の下くらいのグレードらしく、確かに塗装ハゲがある箇所もありはしつつも、自分のdp0はボタンの塗装も擦れ落ちて、随分使い倒されているので、それと比べると随分と綺麗に見えるわけです。
これで10万円台。新品価格並で、一昔前の中古相場から見ると遥かに高い金額ですが、現時点では比較的安価な中古価格です。しかもメルカリじゃなくて店頭販売で保証付ですから。最近金使いすぎだな...と躊躇しつつ、結局買ってしまいました。

50mmレンズで換算75mmと、シリーズでは中望遠を担う本機。スナップにはちょうどいい画角です。換算45mmのdp2のほうがより広くなんでも撮れる画角ですが、dp2はマルチロールが故人気で中古相場が高くてあまり出回って居ないんですよね。dp2>dp3>dp1≧dp0くらいの人気でしょうか。dp0は広角すぎてマニアックなシリーズなのに更にマニアックという立ち位置。今回買った販売店でもdp3より1万円ほど安かったですし、出回る台数も多いです。
dp3のレンズ自体は、50mm F2.8という無難なスペックで、枯れた技術の構成の様ですね。でもこれが写りがいいんですよ。スペック的にも無理していない。50mmで解放でF2.8ですから、数値的には一昔前の単焦点という感じですが、これを現代の技術で余裕を持って作っている訳ですから、よく写るというわけです。当時の山木社長のプレゼン動画では、当時のSIGMAの中でも最もシャープなレンズのうちの一つとのこと。さらに、1.2倍テレコンバーターも用意されており、これを使うと換算90mmとう焦点距離になります。普通テレコンバーターを使うと画質は犠牲になるのが一般的ですが、本機の場合はMTFが少し上がるということで、少し画質も良くなる模様。1.5万円程で買えるので、そのうちテレコンバーターも買おうと思います。
操作感などはdp0と同じです。そりゃカメラ部分は同じですから。今更言うまでもない気もしますが、Foveonのためにあるカメラというか、それに振り切ったようなカメラで、事実上ISO100固定、手ぶれ補正なし、AFも遅い。これでも先代のMerrillよりは随分と扱いやすく放っているんですけどね。dp3の場合、前玉がウィーンという音を立てながら動いているので、dp0よりもさらに遅い。ISO感度を上げられないこともあいまって、きちんと1歩立ち止まって撮らないとピンぼけ手ブレの失敗写真ばかりになってしまいます。
このカメラの撮り方としては、きちんと立ち止まって、ブレないようにカメラを固定し、シャッターボタンを押すときに無駄に力を加えないように撮る。これに尽きると思います。まあ基礎中の基礎というか、現代のカメラに備わっているような便利機能に頼らず、しっかり撮ろうというものですね。画質がいい分手ブレにもシビアですし。
dp3 Quattroで困るのは、フードが付属していないこと。dp0では箱出しで付属しているのですが、それ以外は付属しない。で、案の定というか逆光化だとフレアやゴーストが出てしまう。それでもdp0よりはマシな気がするけれど、流石に堪えられないということで、純正フードを発注しました。エクステンションフード付きで3,000円程度なのでやすいです。
このAPS-Cで換算75mmという画角は、Makro planar 50mm F2をX-T3に装着したときと被るんですよね。どちらもいいカメラ/レンズで、X-T3には手ぶれ補正こそないものの、みやすいEVFに十分な写り。そしてフィルムシミュレーションがあって、写真の幅としては広い。どちらかを使うかというと、まあ悩むけど、シチュエーション次第かな…。クラシッククロームが使いたければX-T3を使うし、ISO感度が必要な場面もあるし。たまにはdp3をってなるかもしれないし逆かもしれない。カメラは趣味だから、何をつかってもいいんです。
でも画質はいいですね。流石だと思います。5000万画素以上のα1もありますが、パッと見たときの解像感は、それに勝るとも劣らない素晴らしいものだと思います。少なくともX-T3とは一線を画す解像感です。
また、撮っていて楽しいのはカラーモードの存在でしょうか。fpで話題になったTeal & Orangeも、最新のアップデートで追加されました。シアンとオレンジを強調するカラーモードで、ハリウッド作品で人気のカラーを再現したものとのこと。他にもサンセットレッドといった赤みを強調したカラーモードもあって、紅葉や夕焼けなどにぴったりですし、Fov Classic Blue/Green/YellowなどFoveonらしいカラーモードもあって、こういった色味の楽しさというのも魅力です。
早速、買った翌日に鎌倉と都内でフォトウォークしてきました。



紅葉の鎌倉です。人混みにあふれていましたが、都内から小旅行するにはちょうどいい距離感。

東京駅丸の内口にて。レンガの解像感が素晴らしい。

皇居前の銀杏の木。

マクロ的に、こういった花を撮影することも可能です。





国立新美術館にて。やはりFoveonセンサーには、こういった無機質な建築物の被写体が映えます。

こういった写真もいいですね。いずれもJPEG撮って出し。十分Foveonらしい写りです。もちろん、X3FデータをSIGMA Photo Proで現像するのもいいですが、色々カラーモードを試して写すというのも楽しいものです。
やはり画質は素晴らしいものがあります。ベイヤーの5000万画素を越えるカメラも使いましたが、ぱっと見たときの解像感は、Foveonに勝るものはありません。比較的コンパクトで旅行やスナップにも持ち出しやすく、AFも使えて、色々カラーモードも楽しめる。本当、楽しいカメラだと思います。
よくFoveonは扱いにくいカメラだと言われます。まあ初心者にはおすすめはしないものの、Merrillまでの当たればすごい写真が撮れる(けど当てるのが難しい)カメラから脱却し、もっと打率を上げようというカメラになっていると思います。画質面では、1:1:4のQuattroではなく、1:1:1のMerrillのほうが写りはいいという人もいますが、色味やAF速度など諸々加味すれば、結果的にはQuattroのほうがシャッターチャンスを逃さず、いい写真が撮れるんじゃないかなと思います。
思えば、8年前にSIGMAの工場見学でもらったカタログを見て、Foveonセンサーという独特な技術を使ったカメラがあるということを知り、dp0 Quattroを買ったことがFoveonとの出会い。長らくdp0を使ってきましたが、ようやく2代目のdp Quattroシリーズとなりました。
長く使っていきたいと思います。